新渡戸稲造

新渡戸 稲造 (1862-1933)

新渡戸稲造は、15歳で札幌農学校に入学した2期生。
明治24年(1891)、29歳でアメリカ人メアリーと結婚し、アメリカ留学から帰国後、札幌農学校教授となった。
大正8年(1919)、57歳で国際連盟の事務次長に就任。

稲造と妻メアリー
(附属図書館所蔵)

『内観外望』

新渡戸稲造著  実業之日本社  昭和8(1933)年

新渡戸が以前、早稲田大学で学生向けに講演したものの中より、「現代人に聴いてもらいたいと思う」ものをまとめて出版したもの。
「英語及び英文学の価値」の章中で自分の英語習得方法を紹介している。

●1日3語主義
毎日必ず3語の単語の暗記を欠かさず続けること。2年で2000語となり2000語のしっかりとした語彙があればかなり使えるはず

●暗誦と記入
好い文章を繰り返し暗記すること。西洋の詩は西洋人の読むように暗記し、英語の音調・口調を知る。また、好い言葉、好い句を見つけたら手帳に書き留めること。特にイディオムなどは心して書き留める。 

●文章の美化
訓み方を習うこと。口調・発音を良くし、文章の美を表す。日本人の発音は小さいので声を惜しまないこと。

(書庫・和書 308/NI)

札幌農学校予科内学芸会機関誌『蕙林』第1号

明治25年(1892) p.64−66

『蕙林』は予科の学生が発刊した機関誌。これは新渡戸が蕙林の編集委員会の求めに応じ、学生向けに贈った英文。 

(本館・自動化書庫)

‘The use and study of foreign languages in Japan’

“The works of Inazo Nitobe Vol. 4”, University of Tokyo Press, 1972

元々は、国際連盟の知的協力委員会によって出版された『世界諸国の知的生活』“Intellectual life in various countries”の双書への寄稿として書かれた。『新渡戸稲造全集 第十九巻』にこの邦訳「日本における外国語の効用とその研究 ~文化的国際主義の研究~」が収録されている。

「Part I. The introduction of Chinese words in ancient times 古代における中国語の伝来」「Part II. The study and use of Western languages in modern times 近代における西洋語の研究と効用」からなる。

(書庫・洋書 915.1/N638/4)