展示期間: 2015-04-01 ~ 2015-06-30
カッターとサマーズは教科書としてこの文学集を用いた。特にイギリスの作家たちによる作品に触れることが多かったようだ。カッターの講義を受けたと考えられる新渡戸稲造は、後に「Underwoodの英文学文集の内に含まれている高尚な思想が精神修養に及ぼした点は少くない」と述懐している。学生たちの知性や教養に加え、人間性をも伸ばそうとした教師たちの思いを汲んでいるかのようだ。新渡戸自身も札幌農学校の教師となった際にこれを教科書として使用しており、全人教育が受け継がれていったことが感じられる。